コラム

建築基準法に基づく完了検査の速やかな実施要請について

新型コロナウイルスの影響でトイレ、システムキッチン、ユニットバス、ドア等の建材・設備の部品の供給が滞っており、これらの設置工事ができない状態が生じています。

このため、建築工事を完了できず、物件の引き渡しができないまま工期がいたずらに伸びる問題も起きています。

このような問題に対し、国土交通省は、設備が一部未設置の場合であっても、軽微な変更である場合には完了検査を速やかに実施するよう、各都道府県の建築行政主務部長あてに要請しました。

これを受けて、各自治体や指定確認検査機関においては完了検査の柔軟な実施体制を整えています。

ただし、一部未完成状態での完了検査の実施は異例ですので、多くの自治体では建築主、工事施工者、工事監理者の連名で工事未完了説明書を作成し提出するよう求めているようです。

工事施行者の注意点

工事施工者としては、しっかりとした今後の見通しや工事の再開計画などを説明し、建築主の承諾を得たうえで進める必要があります。

なお、今回の新型コロナウイルスの影響による遅延については不可抗力事由に該当しますので、工事施工者に遅延損害金の負担は発生しません

建築主の注意点

一方、建築主の立場からすると引き渡し後の工事追完が確実に行われるかどうか不安があるかと思います。

そのため、将来のトラブルを回避するためにも、実際に一部未完成状態での完了検査実施を行い物件の引き渡しをする場合には、未完成個所を明確に明示し建材・設備に部品の供給がなされ次第対応するということを書面にて確認すべきかと思います。

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