コラム

緊急事態宣言で行動はどう制限されるか

2020.4.8追記】7日に7都府県に緊急事態宣言が出されました。期間は2020年5月6日まで。なお、東京都の休業対象の公表は4月10日になる見通しです。

【2020.4.11追記】東京都が公表した休業対象はこちらの3~6頁に掲載されています。

【2020.4.16追記】16日に緊急事態宣言が全国に拡大することが決定されました。

2020年3月13日に新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下、特措法とします)の改正法が成立し、新型コロナウイルス感染症にも適用されることになりました。

この改正法は、施行日(2020年3月14日)から2年を超えない範囲で、政令により定められる日までに限って適用されます。つまり、今後、2年経過するまでに法改正がなされない限りは延長されないということになります。

現在、既に外出自粛要請が出されており、近々緊急事態宣言がなされるのではないかとの憶測も飛びかっています。では、緊急事態宣言がなされたら、特措法によって我々の行動は具体的にどう制限されうるのでしょうか。今日はその点をまとめてみます。

緊急事態宣言を出すための要件は?

緊急事態宣言を出すためには「新型コロナウイルス感染症が国内で発生し、その全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼしているとき、または、そのおそれがあるものとして感染経路が特定できない、あるいは感染が拡大していると疑うに足りる正当な理由があるとき」という要件を満たす必要があります。

緊急事態宣言によって実施可能になる措置とは?

緊急事態宣言が発令されると、都道府県知事が一定の措置をとることができるようになります。特に重要と思われるのは以下のものです。

  1. 住民に対する外出自粛の要請
  2. 多数の者が利用する施設(学校、百貨店、美術館、ナイトクラブ、大規模イベント等)の使用制限等の指示
  3. 住民に対する予防接種の実施
  4. 臨時医療施設の開設のための土地強制使用・そのために必要な立入検査
  5. 運送業者などに対する緊急物資運送の要請・指示
  6. 医薬品や食品、衛生用品など政令で定める物資の所有者に対する売り渡し要請・強制収用

①や②にあたる内容の措置は既に実施されていますが、緊急事態宣言後も引き続きなしうるということになります。ただし、以下で述べるとおり、緊急事態宣言後だからといって、現状に比べて強制力が増すことはないと考えられます。

それらの措置に強制力はあるの?

上記の中で強制力があるものは④と⑥のみです。

病院が足りていないときに、土地や建物を借りて臨時の医療施設を設置する場合、土地の所有者が正当な理由なく同意しないときには強制的使用も可能とされています。

また、医薬品・食品等の売り渡し要請に不当に応じないときは収用が可能であり、物資を隠匿したり立入検査を拒んだりした場合には罰則が適用されることもあります。

これに対し、外出・イベント自粛や施設利用制限の要請は、緊急事態宣言がされたあとも、あくまで「要請」のレベルに留まり、強制力はありません。

鉄道や道路を遮断するといった強力な措置もとれないと考えられます。特措法は、首相や知事が鉄道事業者などの指定公共機関に関する「総合調整」を行う権限を認めていますが、これらを完全に止める直接的な権限は法律上与えられていません。

感染症法に基づけば、知事が新型コロナウイルス患者のいる場所の交通を制限・遮断することが可能であるとはいえ、これは消毒等の必要な措置をとる時間を確保する趣旨なので、最大72時間までと規定されています。

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